その他

とり





春から夏にかけて、くもん農園の柚子園では、 あちらこちらで鳥を巣を発見することができます。
鳥の巣は卵を産んでひなが巣立ちするまでの 短期間の ”ゆりかご” なのですが、そのかわいいこと。
すっかり魅せられてしまいました。 あなたもご一緒にウオッチングしてみませんか? では、ごゆっくりどうぞ。  


  我園でみつけることのできる鳥の巣はだいたい3種類です。
鳥の画像がないのが残念です。親鳥はなかなか近くまできてくれません。
興味のある方は  ”サントリーの日本の鳥 観察ガイド”  をクリックしてみてください。






メジロ

めじろは文字通り目のまわりが白く、うぐいす色をしています。
この色のせいで 「ウグイス」 と間違えている人も多いようなのです。
恥ずかしながら、私もその一人だったようです。
春に山でひなを育てて、秋に平地にきます。つばきの密や柿の実のしるが大好きのようです。

まさにゆりかごです。
まずはくもの巣で枝と枝に橋を渡しその上にススキなどの枯草のカーペットをしいているようです。周りに緑の苔をくっつけてクモの糸でグルグルと器用にも編んでいき、さらにしっかりと枝にまきつけています。
本にもクモの糸を利用するとかいてありますが・・・うちのはなにやら違うようですよ。

クモの糸に混じって丈夫なビニールテープを材料にしているみたいです。
みなさんご存知の荷物をしばる時に使うあのビニールのひもです。
(写真左)これは柚子の誘引用、つまり木の背が高くなると収穫・管理に不便なため、上に伸びようとする枝を横に広げるためにひもで誘引して地面に固定するために使っているのですが、どうやらこれを再利用した模様です。
写真のヒモはもう朽ちて自然ときれていますが、その切れ口の毛羽立った細い繊維を根気よく集めてきては仕上げたようです。

なんとも、頑丈な柚子園オリジナルの巣ができあがりました。




ウグイス


 ”ホーホケキョ” と鳴くうぐいすは知らない人はいないくらい有名な鳥ですね。
虫や甘い蜜が大好きで、春から夏にかけて山でひなを育て、
秋から冬は家のまわりにきて”チャッ、チャッ”鳴きます。これを ”じ鳴き” というそうです。
春の初めになりますと、みなさんご存知のうつくしい歌を披露してくれます。

材料は ”カヤ” です。めじろの巣がしっかりと木に結び付けているのに比べてこちらの巣は枝の中に押しこんで固定しています。入り口が斜め上に設置されているために多少の雨ならしのげそうです

赤茶色の卵を発見!
これが ”ホトトギス”の卵と良く似ているそうです
ホトトギスはウグイスの留守に巣から1個のウグイスの卵を捨て、自分の卵を1個産みつけていきます。
ひとまわり大きいホトトギスの卵を、自分の子供と思いうぐいすは育てます。
そして、他の卵よりも一足早く孵化した目も見えないホトトギスのひなは、まわりの卵を背中に乗せて全て巣から押しだして天下をとります。
親鳥は、巣の下には割れた卵があるのにも気がつきません。いや、気づいていても自然界の厳しい掟、巣から落ちたものは生きる力がないとみなして、見捨ててしまうのでしょうか?
ひなになったホトトギスは食欲旺盛。うぐいすはせっせとえさを運びます。
自分よりも大きくなったホトトギスのひなにえさをやるウグイスは、こっけいでもあり又、あわれでもあります。

でも、これも全て意味のあることなのでしょう。
こういった習性を ”托卵” と言うそうですが、決して効率のいいものではないようです。自分の産卵時期に仮親を探さなくてはなりません。それも、巣1つにつき1個限定なのですからね。又、親鳥の空き巣を狙わなくてはならないというのですから その努力たるや相当のものですよね。
托卵しないと子孫を残せない習性も、目の見えないひながとる行動も遺伝子にインプットされたものできっと自然界では暗黙の了解なのでしょう。

でも、托卵も見破られることもあるそうです。
卵の微妙な違いから長野県の”ホウジロ”はカッコウ托卵を見破る識別知識を習得し、巣を放棄したり、卵を捨てるようになったのです。このため、カッコウ一族は激減したそうです。しかし、カッコウ一族のまきかえしが始まりました。なんと今度は、”おなが”を宿主に托卵をするようになったそうです。なんとも、興味深いじゃありませんか。

しかしながら、これは正真正銘のウグイスの卵です。
ひながかえりました。
4羽いるようでよ。

でも、この2日後巣はからになっていました。
カラスか蛇か?
父、靖さんによりますと”人間にみられた卵は案外ダメやというからね。触ってなくてもそこらに染み付いた匂いで蛇がやってくるとか言うで。”
だそうです。
こどもに見せたりしてたからなぁ。悪いことしてしまいました。





てっきり、この巣はすずめの巣だと思っていましたら、
詳しい方からメールをいただきました。 この巣は、モズの巣なんだそうです。
なるほど!納得、納得。
そういえば、秋には柚子の木のトゲによくトカゲやバッタを刺してあるのを見かけます。
そう、「百舌の早贄」(もずのはやにえ)です。
これは、保存食とか、なわばり意識の現れとか言われているそうです。
ともかく、当農園はもずのゆりかご兼、食料庫だったのですね。
ウグイスの巣の入り口が斜め上なのに対して、入り口が真上にあるのが特徴です。



柚子の木を剪定中に、もずの巣発見!
前回教えていただきました。

この時期、もう子育ては終わっています。
で、枝ごと下に落としますと・・・ たいへん!!卵がありました。 5個のうち2個は無残、大破。
3個を巣にもどして、隣の枝に 強制お引っ越しさせてしまいました。
(;´д` )ゴメンナサイ2週間ほどしてふたたび園地へ。
たぶん、親は放棄しただろうなと期待もせず 手を伸ばして携帯でパシャッ! な、なんと 産まれているではありませんか。

結構大丈夫のようです。
見たら、いかん、いかん。 と思いつつも見たい! 2週間後、巣に近づくと親が飛び立ちました。 お!いた、いた。 再び携帯でパシャッ! 育っています。 ちなみにモズは漢字で百舌。
その名の通りウグイスやメジロの鳴き まねをするそうです。
今も、電線に止まってこちらを監視 しつつ、「ギチギチ」と警戒音? を発令中です。


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近所の物知りのおんちゃんの ”かずやん” と鳥談義をしました。(おんちゃん=おじさんの土佐弁)
といっても、一方的に教わったのですが。

「おんちゃん、やっぱりメジロの巣が一番かわいいし 芸術的やね。」
と言うと

「そんなこたぁないで、最近は見かけんなったけど サンコウチョウの巣が一番えい。一昔前まではここらでも見えよったけんどねぇ。枝でゆらゆらゆれる巣はそりゃあえいもんで。」

「へえー。サンコウチョウかあ。見てみたいもんやねえ。」

隣でおばちゃんが ”この間、この前にウグイスが巣をしちょったらしいが、その横で 「クックカケタカ」 ってよう、聞こえよった。”

「え?それって何? 」

「 テッペンカケタカ っていうたら知っちゅかねえ。ホトトギスよね。あたしにはどうしても ”クックカケタカ” ってきこえるがやけんどね。」

「ひゃあ、それってもしかして 托卵やんか。見てみたい~」

早速、家に帰って”サンコウチョウ”を調べてみました。
くちばしと目のまわりがブルーで、雄は長い尾を持ちなんともきれいな鳥です。「ツキヒホシ(月日星)、ホイホイホイ」とさえずるため、三つの光という意味で三光鳥という名が付いたそう。(名づけた人も詩人だなあ・・・・)

なるほど、細い枝に巣をくっつけています。
これなら、風がふかないまでもひなが大きくなればかなり揺れることでしょう。

図鑑では雄がひなにえさを与える写真を掲載していますが、えさをもらおうと身を乗り出すひなたちがいまにも落ちそうです。
ゆらゆら揺れるゆりかごに、長い尾のサンコウチョウが、木漏れ日の中を通う姿はまさに幻想的でしょうね。

ここらでは、ほかに ジョウビタキ・キジ・コジュケイ・モズ(モズの早煮えを柚子のトゲによくさしていくんですよ) なんかを見ることができます。



今日は草刈り。
当農園は除草剤をつかっていませんので、柚子畑をせっせと草刈りしていますと、「雉(きじ)の卵がある!!」との園主の声。
最近、「ケーン、ケーン」と鳴き声が近くで聞こえると思っていました。
近づいてみると、柚子の若木の根元に卵があるではありませんか。
今まで30センチ程の大草の中に隠れていた雉の卵が丸見えです。
刈り取った草をフワッとかけてカモフラージュ。

はてさて・・・用心深い雉(きじ)が戻ってきてくれますかどうか・・・・

2週間後にのぞいてみましたら、なんとカビが生えていました。
雨も降ったし、晴れの日も続いたし中身はきっと腐っていることでしょう。
卵の位置もほとんど動いていません。きっと一度もきてないのでしょうね。
丈の長い草がなくなって、卵を抱いていたら 親も子も危険ですものねぇ。

ちなみに「けんもほろろ」と言う言葉がありますが、
「ケン、ケン」と無愛想に鳴きながら「ホロロ」と羽音をたててきじが飛び立つ様からきたようですよ。


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